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ネットカフェ難民とワーキングプアについて

ネットカフェ難民とワーキングプア

ネットカフェ難民社会問題となっているが、そのネットカフェ難民が全国で約5400人存在する事が厚労省の調査で明らかになったというニュースが2007年08月28日の朝日新聞記事で発表された。その内約4分の1が20代の若者だったというショッキングなデータからも判断できるように、若年層を中心に広がるワーキングプアが深刻な問題となっている。

ワーキングプア(working poor)は元々アメリカで生まれた言葉で、日本語に訳すと「働く貧困層」という意味である。正社員並に働いている(またはその意思がある)にも関わらず生活保護水準以下の生活しかできない人達の事で、こういった層の人達がネットカフェ難民となっている。

ネットカフェ難民とは

ネットカフェ難民とは住む家(住所)がなく定職ももたないため、登録派遣の日雇いアルバイトをせざるを得ない貧困(いわゆるワーキングプア)故にネットカフェで寝泊りしている人達の事である。働いても働いても生活は楽にならない。しかしそれも当り前の事。住所がないので普通のアルバイトですら雇用してもらえない事が多く、仕方なく非正規雇用の日雇い派遣会社に登録し、低賃金・激務・不安定な仕事を与えられるのを待っている。

それでは一向にこのラットレースからは抜け出せない事は明白である。非正規雇用が増えた事で、こういった単純作業だが激務の労働は派遣に頼る事になり、それによってますます正規雇用者は少なくなる。また、それを良い事に派遣会社は仲介料を多く抜き、安い賃金で雇うかわりに履歴や身元を問わない仕組みになっているので、あぶれた人間は派遣に流れるしか道は残されていない。

ネットカフェ難民の生活

ワーキングプアであるが故に住所を確保する余裕はなく、ネットカフェで生活する事になっているネットカフェ難民・・・しかしネットカフェは寝泊りができると言っても、ホテルや旅館ではない。貴重品を預ける事もできないのでコインロッカーに身の回りの生活用品を預けている。その費用もばかにならない。

また、確かにネットカフェは安く寝泊りできるとは言え、長い目で見れば安いアパートを借りて生活するほうがお金はかからない。しかし敷金を払えないし、保証人もいないのでなかなか実現しないようだ。しかしネットカフェ難民に甘えはないのだろうか?

ネットカフェ難民の甘え

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せっかくインターネットを利用できる環境にいながら、敷金や保証人無しで借りる事のできるアパートを探す事もしないのだろうか?それに身寄りもなく、頼れる人もいない人ばかりなのだろうか?恥をしのんで実家に泣きつけば良いのではないのか?何も都会で働かなくとも良いのではないのか?そういう事ができない事情の人もいるだろう。しかしネットカフェ難民の中の数%でしかないだろう。わざわざピンハネされて派遣で働かなくても、住所さえあればもっと割の良い仕事はいくらでもある。近頃のネットカフェでは利用するのに身分証明書が必要な施設も増えてきた。自動車の免許を持っていない人間にとっては不便極まりないが、現状の打開策としては仕方ないだろう。それによってネットカフェにすら寝泊りできなくなる人間が増えるかも知れない。